馬の持つ不思議な力でみんなを幸せにしたい

馬の持つ不思議な力で皆さんを少しでも幸せにしたいという思いで活動している早雲加津雄さん。非営利団体のボランティアグループとして、「ホースパークひだまり」を創設し、現在は大小4頭の馬たちと共に学校や高齢者施設、イベント等を訪問しています。馬に対しての熱い思いや活動についてお伺いしました。

早雲加津雄さん

市内で整体師として働きながら、ホースパークひだまりの代表世話役を務める。2017年にホースパークひだまりを創設。摂津市社会福祉協議会のボランティアセンター登録団体として活動中。幼稚園や学校、障がい者施設、高齢者施設等を訪問し、馬の持つ不思議な能力を活かした「ホースセラピー」を実施。現在は、茨木市で大小4頭の馬を飼育、調教し、一人でも多くの方々に笑顔になってもらいたいと活動している。

馬と暮らしたい

_{ーホースパークひだまりの活動を始められたきっかけはなんですか？}

元々は、ただ馬が好きで、馬と生活をしたくて、馬と一緒に暮らすための方法を探し始めたことがきっかけです。乗馬の経験はありましたが、馬の飼育については詳しくはありませんでした。馬の飼育について学ぶために、かねてからお付き合いのあった関西大学（以降、関大）の馬術部にお願いして教えてもらいました。休日の度に訪問して、1日馬のお世話をしました。関大の方からは、「馬のお世話は大変やから、小さい馬でないと飼われへんよ」と言われたので、初めは小さい馬から飼い始めました。でも、自己満足にはしたくなくて、いろんな人に喜んでもらうため、今の形になっていきました。たくさんの人が少しずつお金を出すことで、一人の負担は少なく、いろんな人に楽しんでもらっています。

_{ー運営費を賄うだけでも大変だと思いますが、それでも続けられる理由は何ですか？}

周りの人は、「収入源は？」などと聞いてきますが、私としては関係ありません。この活動は、ボランティアでやっています。私も含め、ここでボランティアをやっている人は、本当に馬のことが大好きで、気が付けば、みんな馬のところへ行って、お世話したり、お話したり、遊んだりしています。誰かが強制していることもないので、みんな好きなように馬と過ごしています。一つだけルールがあるとすれば、後片付けだけはお願いしています。みんなが気持ちよく過ごしてもらうためのルールです。馬のことを好きな人たちが集まって、みんなで馬のお世話をして、みんなが好きでやっているから、続けられています。

子どもたちが馬に触れる機会を作りたい

_{ー摂津市で馬を飼育されていた時の思い出があれば、教えて下さい。}

摂津市の銘木団地のガレージで、生後9か月の「小春」を飼い始めました。淀川の堤防を散歩していた頃、知り合いに警察の方がいて、イベントに呼んでもらいました。その後、そのイベントに参加したことがきっかけで、次にせんだん公園で鳥飼遊育園の子どもたちを馬車で引っ張るイベントを行いました。これが馬学校の始まりです。

_{ー馬学校をやっていて、感じたことなどあれば、教えて下さい。}

馬学校は、3年間やりましたが、課題も見えてきました。1日だけでは乗馬できるほどにはなれず、また、毎年来る子も同じで、同じ内容を教えていると子どもたちも飽きてきて、集中できなくなる子もいました。もっと、子どもたちに楽しく馬のことを教えたい、もっと、馬とふれあってほしいという思いが強くなって、ホースパークひだまりでの活動の形へ変わっていきました。