皆の居心地が良い場所に

更新日:2021年04月21日

佐藤雪花さん

 

「地域の人が過ごしやすくなる場」として、空き家をリノベーションした「JOCA大阪」を運営する佐藤雪花さん。老若男女問わず、ご近所の人から市外の人まで、年間でおよそ8,000人が訪れるJOCA大阪。ここに来られる様々な人が居心地の良い場と感じてもらいたいと熱い思いで運営されています。

 

佐藤雪花さん

摂津市在住。大学卒業後、2020年4月に公益社団法人 青年海外協力協会(JOCA)に就職し、近畿・四国の支部拠点「JOCA大阪」に配属。学生時代にはアメリカや中国、カナダに留学。海外で様々な地域の人と交流した経験を活かし、正雀本町にある「JOCA大阪」で自家焙煎挽きたてコーヒー1杯が50円で飲め、フリーWi-Fi&電源があるセルフカフェを運営し、地域交流の手助けをしている。

 

 

 

佐藤雪花さんインタビュー

 

スタッフとお客さんではない。全員が地域の人

ーJOCA大阪はどんなところですか?


青年海外協力隊として活躍されたOBOGの組織です。以前は梅田にあるビルのなかに事務所がありましたが、屋内に籠って外の人々と何も接点がないことに違和感を感じ、2018年に正雀本町に移転しました。空き家を改修し、誰でもOK!持ち込みOK!のセルフカフェの機能がある地域の居場所に変身しました。

青年海外協力隊は現地で地域のコミュニティの人々とコミュニケーションをとって活動をしてきましたので、そうした経験を活かしたいと考えています。オープンな空間で、お店のようにスタッフとお客さんという関係ではなく、同じ地域に暮らすご近所さん同士ということを常に心がけています。「いらっしゃいませ」ではなく「こんにちは」とスタッフが挨拶するのはその気持ちからです。

 

ーなぜ移転先に摂津市を選んだのですか?


地域の人々同士が日常的に関わりやすい立地として商店街や路地裏を移転先の候補にしました。大阪府内で50件以上の空き家を探したなか、間取りが広く、人の行き来がある路地、そしてなによりも人情の文化がしっかりあるところに魅力を感じこの場所を選びました。

この場所は、地域の住民さんと一緒に創っていきました。テーブルや棚なども手作りで、大工作業が得意な住民さんや青年海外協力隊のOBOGが一緒に汗を流しました。オープンしてからも、常連の高齢者さんが描いてくれた絵や、お花を飾ってくれたり、お菓子のお裾分けを持ってきてくれたり。今現在もここは地域の人々と一緒に“みんなで使う みんなの居場所”を創り続けています。

 

外観
コーヒー
絵
写真

 

知らない人同士が、気がつくと交流

ーどんな人がここに来ますか?


子どもから高齢者まで、幅広い人がやってきます。高齢者は、囲碁や将棋をしに来たり、本を読みに来たり。保育所帰りにママ友同士や、子どもたちが集まってゲームや宿題をすることも。最近はコロナの影響もあってか、リモートワークでここを使う人も増えています。

子どもたちが算数の宿題が分からないと悩んでいると、隣のテーブルでコーヒーを飲んでいるおじさんが、急に教え始めていて、塾のようになっていました。子どもと大人が一緒になってカードゲームをするなど、気がつくと知らない人同士が世代を超えて交流しています。

 

囲碁の様子
仕事風景
多世代の交流

 

ーどんな悩みを相談されますか?


最近はオンライン化が進み、スマホの操作方法が分からないという高齢者からの悩みが多いですね。悩みを聞く以外にも、周囲に喫茶店が少ないので、気軽に誰でも来て話せるカフェがあるのは助かるとの声も聞きます。

ここに最初来られた時は暗い印象だった人が、ここで交流する中で、仲間が徐々に増え、どんどん明るくなっていったことも。この周辺には、引きこもりがちの人や、学校に行くことを選択していない人、両親が共働きの子ども、独居の人など、狭い地域でも多様な人々がいます。

そうした人々が、ここは安心できる場所なんだ。自分が来て良い居場所なんだと思って欲しい。ふらっと来た人々に居心地が良いと思ってもらいたいです。

 

カフェスペース

 

色々な形でつながりを

ー他にはどういった仕事をしていますか?


関西全域で学生を対象に、青年海外協力隊の経験者が異文化理解や国際協力のお話をする出前講座の講師派遣をしています。また、青年海外協力隊に参加しようと悩んでいる若者や社会人の相談業務も行っています。他にも、摂津の市民活動団体などとの交流会や、スクールソーシャルワーカーとの連携による子どもたちが描いた絵のアート展、SDGsをテーマにしたワークショップなど、JOCA大阪は人も仕事も全部“ごちゃまぜ”でやっています(笑)

 

ー今後の展望は?


今はJOCA大阪に来てもらって、コミュニケーションを取る中で、つながりを作っている。もっと地域の人を巻き込んで、イベントなどをしながら、より交流を活性化させたいと思っています。

地域の皆さんに喜んでいただけている居場所なので、他にも交流が薄れている地域や場所があれば、必要とされる場所に入っていきたい。出張カフェなど、色々と可能性を探っていきたいですね。

 

&わたし