正しく知ろう!HIVとエイズ(AIDS)

更新日:2024年07月30日

HIVとエイズ(AIDS)について

HIVとは

HIVとは、Human Immunodeficiency Virusヒト免疫不全ウイルス)の頭文字をとった略称で、エイズ(AIDS)を引き起こす原因となるウイルスのことです。

■免疫の仕組みの中心であるヘルパーTリンパ球(CD4細胞)という白血球などに感染し、からだの免疫力を低下させていきます。

エイズ(AIDS)とは

エイズについて

エイズ(AIDS)は、日本語にすると「後天性免疫不全症候群」といいます。

 

■エイズ(AIDS)とは、HIVに感染し、病気に対する体の免疫機能が低下することで起こるさまざまな疾患を指します。

 

■HIV・エイズ(AIDS)も性感染症(STI)の一つです。性感染症にかかるとHIV感染の可能性も高めてしまいます。

→性感染症についてはこちら

HIV感染からエイズ(AIDS)発症まで

■エイズ(AIDS)はHIVに感染後、すぐに発症するわけではありません。

■HIVに感染すると、数週間以内に風邪に似た症状が出ることがありますが、その後は何年も症状のない状態が続きます。その間に免疫力は徐々に低下し、やがて本来なら免疫力で抑えることのできる病気を発症するようになってしまいます。

■免疫力が落ちることで発症する疾患のうち、代表的な23の疾患(ニューモシスチス肺炎、悪性リンパ腫など)を発症するとエイズ(AIDS)発症と診断されます。

HIV・エイズ(AIDS)の日本の流行状況

■2023年のHIV感染者の年間新規報告数は669件で、7年ぶりに増加しました。エイズ(AIDS)患者の年間新規報告数は291件で、3年ぶりに増加しました。

■性別では、HIV・エイズ(AIDS)の新規報告者において、いずれも男性が約97%を占めています。年齢では、HIVで20歳代と30歳代が多く、エイズ(AIDS)で30歳代と40歳代が多くなっています。

■感染経路としては、同性間性的接触によるものが多く、HIV感染者の71.2%、エイズ(AIDS)患者の54.0%を占めています。

HIVの感染経路

HIVは主に3つの経路で感染します。

性行為による感染

性行為を介しての感染

性行為による感染は、最も多い感染経路です。

■HIVは主に血液や精液、膣分泌液に多く含まれています。そのため、性行為の相手の性器や肛門、口などの粘膜や傷口を通り感染します。

■性行為におけるコンドームの正しい使用は、HIV・エイズ(AIDS)予防にとって有効な手段です。

性感染症にかかるとHIVにも感染しやすくなります。性感染症に感染したら放置せず、パートナーと一緒に治療を受けるようにしてください。

 

血液を介しての感染

血液を介しての感染

■HIVが存在する血液の輸血や依存性薬物(覚せい剤など)の使用における注射器具の共用で感染します。

※日本国内で献血された血液は厳重な検査により最高水準の安全が確保されていますが、HIV感染の可能性を完全には排除できません。

母子感染

妊娠を介しての感染

■母親がHIVに感染している場合、妊娠中や出産時、また授乳時に赤ちゃんに感染することがあります。
現在の日本では、母親がHIV感染症の治療薬を服用すること、帝王切開で分娩すること、母乳を与えないことなどで、赤ちゃんへの感染を1%以下に抑えることができます。

HIVはこんなことでは感染しません!

こんなことではHIVには感染しません

感染が心配なときには、HIV検査を受けましょう

HIV検査では、血液検査を行います。

HIV感染は献血では分かりません。検査目的の献血は、絶対にやめましょう。

HIV検査は保健所で受けられます

HIV検査は全国のほどんどの保健所で、無料や匿名で受けられます。

■自分の住んでいる地域以外の保健所でも受けられます。

■保健所では、HIV感染症・エイズ(AIDS)や性感染症に関する相談もできます。

【茨木保健所ホームページ】

関連リンク