有機フッ素化合物(PFOS、PFOA)に関するQ&A集について

更新日:2023年12月18日

  令和5年7月時点での科学的知見等に基づき、環境省が設置した「PFASに対する総合戦略検討専門家会議」の監修の下でPFOS、PFOAに関するQ&A集が作成されています。

ここでは、そのQ&Aを抜粋して掲載しています。なお、それぞれのQ&Aの解説については、次の環境省のリンク先をご確認ください。

(リンク先)…https://www.env.go.jp/content/000150400.pdf

Q1:PFOS、PFOA はなぜ、製造・輸入禁止といった非常に厳格な措置が採られているのですか。

A1: PFOS、PFOA は、有害性のほか、難分解性、高蓄積性、長距離移動性という特性があることから、環境への排出が継続された場合の将来への影響を未然に防止するために、国際条約や法律により製造や輸入が禁止されました。

Q2:身近な環境中の PFOS、PFOA はこれから増えるのでしょうか。

A2: PFOS、PFOA はいずれも既に製造・輸入が原則禁止されており、環境省の調査によると、2009 年以降、同一の測定点において水質(河川等)、底質、大気中の濃度が全体的な傾向として年々減少傾向にあります。調査は引き続き実施していきます。

Q3:永遠の化学物質と聞きました。一度身体に入ったら一生残るのでしょうか。

A3: 一生身体の中に残るわけではありません。

Q4:一部の地域では、PFOS、PFOA が飲み水に含まれている場合があると聞きました。大丈夫なのでしょうか。

A4:飲み水中の PFOS、PFOA が暫定目標値を超えることがないように、水道事業者等による管理をお願いしています。なお、PFOS、PFOA の摂取が主たる要因とみられる個人の健康被害が発生したという事例は、国内において確認されていませんが、最新の科学的知見に基づき、暫定目標値の取扱いについて、専門家による検討を進めています。

Q5:米国などで水道水の目標値等を厳しくする動きがあるようですが、日本の水道に係る暫定目標値の 50 ng/L では甘すぎるのではないでしょうか。

A5:現在の暫定目標値(=50 ng/L)は、2020 年当時における安全側に立った考え方を基に設定されたものです。引き続き、各国・各機関により更なる検討がなされており、我が国においても、最新の科学的知見に基づき、暫定目標値の取扱いについて専門家による検討を進めています。

Q6:健康影響に関する血中濃度の基準はないのですか。PFOS、PFOA の血液検査を受ければ健康影響を把握できますか。

A6:現時点での知見では、どの程度の血中濃度でどのような健康影響が個人に生じるかについては明らかとなっていません。このため、血中濃度に関する基準を定めることも、血液検査の結果のみをもって健康影響を把握することも困難なのが現状です。

【附帯情報】

PFASに関する血液検査や海外の指標に関して、環境省がまとめ資料を作成しております。

(出典:環境省大臣官房環境保健部環境安全課環境リスク評価室)

Q7:PFOS、PFOA は消火器に含まれていると聞きました。家庭で使う消火器にも含まれているのでしょうか。

A7:通常家庭で使われている住宅用消火器には PFOS、PFOA を含有しているものはありません。

Q8:PFOS、PFOA を含む泡消火薬剤の代替をどのように進めているのでしょうか。

A8: 関係省庁では PFOS を含まない泡消火薬剤への代替の促進を図っており、PFOA を含む泡消火薬剤についても、今後、PFOS、PFOA を含まない泡消火薬剤への代替の促進を図っていく予定です。

Q9:泡消火薬剤以外にも、様々な用途で使われていたと聞きましたが、生活をする中で気をつけるべきことはありますか。

A9:身の回りの製品について、特段心配するようなことはありません。PFOS、PFOA は既に製造・輸入等が禁止されており、PFOS、PFOA を使用した製品が新たに流通することは想定されません。