【こどもの食コラム】乳児期の鉄不足に注意!

更新日:2023年11月19日

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「食育」とは、様々な経験を通じて、「食」に関する知識とバランスの良い「食」を選択する力を身に付け、健全な食生活を実践できる力を育むことです。

乳児期の鉄不足に注意が必要な理由

成長が著しい乳幼児期は、血液を多く作り出すのに「鉄」を必要とします。また、赤ちゃんの脳などの中枢神経の発達にも鉄は重要であり、不足しやすい栄養素として注意が必要です。

赤ちゃんはお母さんのお腹の中でもらった鉄分を蓄えて誕生しますが、およそ6か月頃には貯蔵鉄を使い切ってしまいます。離乳期には母乳の鉄含有量も少なくなってくるため、その不足分を補うために適切な離乳食への移行が必要になります。

 

てつのすいしょうりょう
てつのちょぞうりょう

https://iris.who.int/bitstream/handle/10665/66389/WHO_NHD_00.1_jpn.pdf

母乳に含まれる鉄はごくわずかであり、生後6か月頃を過ぎても母乳だけで育てることは、鉄不足のリスクが高まり貧血が見られるケースがあります。母乳育児の場合は、離乳開始時期の目安である5、6か月より離乳食を開始し、鉄を含む食品を積極的に摂取することが大切です。
一方、育児用ミルクやフォローアップミルクには、母乳の約20~30倍鉄を含んでいるため、必要に応じて調理素材として、月齢に応じた使用をすることをおすすめします。
ミルク育児の場合も、いずれ離乳するために、食品から鉄を摂れるようにする習慣作りが必要です。

てつのがんゆうりょう

鉄が豊富な食品と目安量

食品中に含まれている鉄は、

・肉や魚などの動物性食品に含まれているヘム鉄

海藻や野菜、豆類などの植物性食品に含まれている非ヘム鉄

の2種類があります。

体内の吸収率は、非ヘム鉄よりヘム鉄の方が約6倍高い差がありますが、非ヘム鉄は、たんぱく質やビタミンCを多く含む食品と一緒に摂取することで吸収率があがることが分かっています。肉や魚などの良質なたんぱく質や、野菜や果物、いも類などのビタミンCを含む食品を意識して一緒に食べられるよう意識しましょう。

動物性食品や植物性食品をバランス良く摂取し、幅広い食品から鉄を補給することがおすすめします。

てつのがんゆうりょう

離乳食で鉄を摂取する方法

離乳食を始めたばかりのころは、体内に貯蔵鉄があるため、まだ鉄を意識しなくても大丈夫です。授乳をしっかりしながら、少しずつ食べることに慣れていきましょう。

生後7~8か月頃の離乳中期以降は、ヘム鉄を含むまぐろやかつおなどの赤身の魚、レバーなどを積極的に摂るようにしましょう。下処理の大変なレバーは、ベビーフードを活用することをおすすめします。ただし、特定の食品を無理に多く摂ろうとするのではなく、非ヘム鉄を含む青菜や大豆製品などもいろいろと食べるようにしましょう。

また毎食、「主食」「たんぱく質のおかず」「野菜、果物類」をそろえて食べるように心がけることで、鉄の吸収率を上げていきましょう。
 

※参考レシピ

その他、鉄を摂取するには、青のりやきなこをふりかけにしたり、おやつに鉄を含むおせんべいやヨーグルトなどの市販品を選ぶ方法もあります。ミルクやおやつなどを組み合わせて、無理なく鉄を摂取していきましょう。

※参考

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クックパッド

https://cookpad.com/kitchen/50330313

11月19日は「いい食育の日」

摂津市では、認定こども園・小学校・中学校で共通したテーマの食育推進に取り組んでいます。今年度は「減塩」をテーマとし、11月17日にそれぞれ給食提供を通して食育を実施します。

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