【こどもの食コラム】乳幼児期の水分補給
更新日:2023年07月19日
毎月19日は

「食育」とは、様々な経験を通じて、「食」に関する知識とバランスの良い「食」を選択する力を身に付け、健全な食生活を実践できる力を育むことです。
乳幼児期の水分補給の必要性
乳幼児期のお子さんは、新陳代謝がとても活発なため、水分をしっかりこまめに摂取する必要があります。赤ちゃんが母乳・育児用ミルクだけで育っている間は、それだけでしっかり水分は足りていますが、離乳食が始まり授乳量が減ってくると別で水分補給が必要になります。
水分補給は早めにこまめに!
水分は、ねんねの後、外出したとき、入浴後など汗をかいたり喉が渇いてそうと思ったときにあげてください。お子さんは喉が渇いてもうまく訴えられなかったり、遊びに夢中になって気づかなかったりすることがあるので、大人が気をつけて水分を摂取させることが大切です。冬場でも、お出かけの際は水分を持ち歩くことをおすすめします。
また、水分補給は、まとめて飲ませるのではなく、こまめに少しずつ飲ませましょう。特に乳児は、口に含ませるような感じで少しずつ水分を補給するとよいでしょう。
水分補給は、無糖、ノンカフェイン、冷えすぎてないものを!
水分補給は、糖分やカフェインの入ってない湯冷まし・薄めの麦茶などを与えるようにしましょう。湯冷ましとは一度水を沸騰させ、人肌程度まで冷ましたものです。ミネラルウォーターを使う場合は軟水を使用してください。硬水はミネラルを多く含み、腎臓に負担をかけるので乳幼児には与えないようにしましょう。
冷蔵庫から出したばかりや氷が入ったようなよく冷えたものを飲むと、胃腸の働きを低下させやすく食欲が落ちてしまうことがあります。夏場の暑い時期などはほどよく冷えたものでも構いませんが、大量に与えすぎないように注意しましょう。
乳幼児用イオン飲料が必要な時と注意点
乳幼児用イオン飲料は、下痢や嘔吐がひどい場合に与えるのが基本です。体から失った水分や塩分・糖分を素早く吸収できることが利点ですが、甘くおいしいため飲みすぎに注意しましょう。イオン飲料を必要以上にとりすぎてしまうと、十分な食事がとれず、栄養が偏る恐れがあります。甘いものを極端に多くとり偏食が続くと、ビタミンB1が欠乏し重い病気になることがあるので十分に注意してください。
水分補給量の目安
1日に必要な水分量は、体重1キログラムあたり乳児期は約150mL、幼児期は約100 mLが目安です。体重8kgの乳児の場合、約1200mlの水分が必要になりますが、この水分量は、母乳やミルク、食事から得られる水分などすべて含めた量になります。体質や活動量など個人差があります。成長とともにだんだん授乳量が減ってくるため、母乳やミルクが減った分を補っていきましょう。
水分の飲み方練習のいろいろ
赤ちゃんの水分補給のための食具や器はどの順番で進めるか特に決まりはありません。専用のマグなどを使うと上手に飲めますが、どれも練習が必要です。進み具合は個人差があり、赤ちゃんによって器の好みも違います。赤ちゃんの様子に応じて、器を選び、コップを持ってあげる、飲み方を見せるなど、サポートしながら進めていきましょう。
1.スプーン
乳児期はスプーンから順番に進めていくとスムーズに飲み物を飲めるようになります。最初は赤ちゃん用のスプーンで、慣れてきたら大人用のスプーンを口と並行の向きで下唇にのせて飲み物を飲ませます。
2.哺乳瓶・スパウトマグ
哺乳瓶に慣れている赤ちゃんなら、すんなり飲めることもありますが、ミルクと思っていたのに麦茶だとびっくりすることもあります。スパウトマグは哺乳瓶からステップアップしやすいかもしれません。
3.子供用の小さめのコップ
最初はおちょこのように子供の口の幅ぐらいの小さい飲み口のものを使います。少量の飲み物を入れ、唇でコップの縁をはさませて、あごが上がらないように少しずつコップを傾けて飲む練習をします。
4.ストロー付きマグ・ストロー
唇をすぼめられ、うまく使えるようになると、ストローつきマグや、一般的なストローの練習に進みます。

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