障害者差別解消法

更新日:2021年10月21日

障害者差別解消法について

 障害を理由とする差別の解消を推進することにより、すべての国民が障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現を目指し制定されました。国の行政機関や地方公共団体等及び民間事業者による「障害を理由とする差別」を禁止するとともに、それを社会において実効的に推進するための基本方針や指針の策定等の措置や、相談・紛争解決の体制整備等の国や地方公共団体における支援措置について定めています。

法律の公布・施行

公布日:平成25年6月26日
施行日:平成28年4月1日(国の基本方針の作成等については、公布日施行)

法律の概要

この法律では、主に次のことを定めています。

  1. 国の行政機関や地方公共団体等及び民間事業者による「障害を理由とする差別」を禁止すること。
  2. 差別を解消するための取組について政府全体の方針を示す「基本方針」を作成すること。
  3. 行政機関等ごと、分野ごとに障害を理由とする差別の具体的内容等を示す「対応要領」・「対応指針」を作成すること。

 また、相談及び紛争の防止等のための体制の整備、啓発活動等の障害を理由とする差別を解消するための支援措置について定めています。

国民、行政機関等、事業者の責務

 この法律では、国民の責務として、障害を理由とする差別の解消の推進に寄与するよう努めるとともに、国及び地方公共団体の責務として、障害を理由とする差別の解消の推進に関して必要な施策を策定し、実施することを定めています。

 さらに、行政機関等及び事業者は、障害を理由として不当な差別的取扱いをすることにより障害者の権利利益を侵害してはならないと定めるともに、障害者から現に社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明があった場合において、その実施に伴う負担が過重でないときは、当該障害者の状況に応じて、必要かつ合理的な配慮を行うことを、行政機関等には義務として、事業者には努力義務として定めています。

障害を理由とする差別とは

障害を理由とする差別としては、「不当な差別的取扱い」と「合理的配慮の不提供」の2つがあります。

不当な差別的取扱い

 障がいを理由として、正当な理由なく、サービスの提供を拒否したり、制限したり、条件を付けたりするような行為をいいます

合理的配慮の不提供

 障がいのある方から何らかの配慮を求める意思の表明(下記の注意をご参照ください。)があった場合には、負担になり過ぎない範囲で、社会的障壁を取り除くために必要で合理的な配慮を行うことが求められます。こうした配慮を行わないことで、障がいのある方の権利利益が侵害される場合も、差別に当たります。

知的障がい等により本人自らの意思を表明することが困難な場合には、その家族などが本人を補佐して意思の表明をすることもできます。