【食育コラム】からだに必要な水分
更新日:2026年05月19日
毎月19日は

「食育」とは、様々な経験を通じて、「食」に関する知識とバランスの良い「食」を選択する力を身に付け、健全な食生活を実践できる力を育むことです。
一日に飲む水の量は?
人のからだは体重の約60%が水分でできており、そのうち5~20%を失うと死亡の恐れがあると言われています1)。
私たちの体からは、尿や便、呼吸、汗などによって毎日水分が失われています。失われた水分を補う方法が、食事と飲み物による水分補給です。
一般的に、一日に体から失われる水分量は約2.5リットルと言われています。また、欧米の研究では、水分の必要摂取量の目安として、生活活動レベルが低い人では一日2.3~2.5リットル程度、生活活動レベルが高い人では一日3.3~3.5リットル程度と推定されています2)。必要な水分量には個人差があり、年齢や活動量、気温などによっても変わります。
一方で、水分摂取量は、栄養素のように明確な推奨量が定められているわけではありません。そのため、のどが渇く前から、こまめに水分を補給することが大切です。
なお、必要な水分をすべての飲み物だけで補う必要はありません。日本人を対象とした研究では、水分の摂取源は食物(固形物及び半固形物)由来が51%、飲物(液体)由来が49%であったと報告されています3)。つまり、一日3食しっかり食べることも、水分補給につながります。
食事と飲み物のバランスを意識しながら、十分な水分をとるよう心がけましょう。
1)国土交通省「健康のため水を飲もう」推進運動
2)Sawka MN, Cheuvront SN, Carter R 3rd. Human water needs. Nutr Rev 2005 ; 63: S30─9
3) Tani Y, Asakura K, Sasaki S, et al. The influence of season and air temperature on water intake by food groups in a sample of free-living Japanese adults. Eur J Clin Nutr 2015; 69: 907─13.
水を飲むと、こんないいことがあります
水分をしっかりとることは、体の健康維持に役立ちます。
では、水分補給にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
熱中症予防
暑い季節は、体温調節のために汗をかきます。汗をかくことで体の熱を外に逃がしていますが、水分が不足すると体温調節がうまくできなくなります。
のどが渇く前からこまめに水分補給を行い、汗をかいた後には失われた水分を適切に補うことで、熱中症予防につながります4)。
また、水分不足は脳梗塞や心筋梗塞などのリスク要因の一つになるとも言われており、日頃からのこまめな水分補給が大切です。
4) 熱中症環境保健マニュアル2022
体のめぐりを保つ
血液は、約90%が水分でできています5)。
体内の水分が不足すると、血液中の水分量も減少します。血液は酸素や栄養素を全身に運ぶ役割を担っているため、水分不足が続くと体に負担がかかることがあります。
また、水分をしっかりとることで尿の排出が促され、体内の老廃物の排出にもつながります。日ごろからこまめに水分補給を行い、体調管理に役立てましょう。
5) 日本赤十字社「血液のはなし」 https://www.jrc.or.jp/donation/first/knowledge/
健康な水の摂り方
のどの渇きを感じたときには、すでに脱水が始まっていると言われています。のどが渇きを感じる前に水分を摂ることが大事です。
特に、就寝の前後、スポーツの前後や途中、入浴の前後、飲酒中などは水分が不足しやすいため、「あとコップ2杯」を意識して、一日に必要な水分を補いましょう。
また、砂糖や食塩を多く含む飲み物や、アルコール、多量のカフェインを含む飲料は、尿の量を増やし、体内の水分を失われやすくなることがあります。そのため、水分補給には水やお茶などを取り入れることをおすすめします。
自分にあった方法でこまめに水分補給し、健康維持につなげましょう。
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