なにわの伝統野菜「鳥飼なす」

更新日:2021年11月29日

本市の特産品「鳥飼なす」を保存・普及するため、鳥飼なす保存事業として市農業振興会に鳥飼なすの栽培を事業委託しています。

同振興会は、市内の全小学校の3年生に対して鳥飼なすの植え付けを指導しています。児童たちは、水やりなど収穫までのお世話もしています。

また、市では市内の幼稚園、こども園、保育所や市民農園利用者に苗の配布を行い、鳥飼なすの栽培の普及に努めています。

まぼろしの野菜 鳥飼なす

ソフトボール大の丸い鳥飼なす

鳥飼なすの栽培が最盛期だったといわれる大正から昭和にかけて、市内の栽培農家は60軒前後ありました。主に大阪市内に出荷され、市場でも好評でした。

しかし、他のなすに比べて栽培に多くの水と手間を必要とし、連作ができないなどの理由から、次第に栽培農家が減少しました。結果、昭和40年代以降も栽培を続ける農家は1軒だけになってしまいました。

現在、市場に十分出回るほどの鳥飼なすは収穫できていないものの、生産農家がわずかに増えたことにより、収穫最盛期には一部の小売店舗で、取り扱われるようになっています。

鳥飼なすを味わう

定番の「鳥飼なす田楽」

なすは夏野菜の中心的存在で、和食にも洋食にも大活躍。自然な甘味があり、炒め物、煮物などいろいろ楽しめます。

最近、なすに含まれる成分で注目されているのは、皮に含まれる、ナスニンや褐変物質のクロロゲン酸です。ナスニンは、動脈硬化の予防や眼精疲労の回復に、クロロゲン酸は、血圧や血糖値の正常化に効果があるといわれています。

また、これらは、抗酸化作用の優れたポリフェノール類で、老化抑制やがんの予防に効果があるともいわれています。

「摂津優品(せっつすぐれもん)」の鳥飼なすのお漬物を市役所売店にて販売中

市内農家が栽培した鳥飼なすのお漬物「まぼろしの鳥飼なす漬」を市役所食堂内の売店(運営:摂津市母子福祉会)において、1個756円(税込)で販売しています。

なお、このお漬物は、平成30年に摂津ブランド「摂津優品(せっつすぐれもん)」に認定された商品で前村食品が製造販売をしています。

また、鳥飼なすのしば漬けやしょうゆ漬けなどバラエティに富んだお漬物も販売しています。