内水浸水想定区域図に関するQ&A

更新日:2023年07月10日

内水浸水想定区域図とは何ですか?

 「下水や排水路から水があふれて内水氾濫が発生した場合の浸水想定を表示した地図」です。

 平成18年8月に豊中観測所で観測された降雨で、最大日雨量116ミリメートル、最大1時間雨量110ミリメートルの降雨が摂津市域であった時に、どのように浸水するかを、浸水実績、降雨観測データ、地形、地盤高、土地利用状況、下水道、水路等の排水施設の状況、及び、放流先の状況などの関係を総合的に分析し、シミュレーションを実施して作成しました。

 なお、避難や日頃からの浸水に対する備え、対策については洪水ハザードマップを参考にしてください。

なぜ内水浸水想定区域図の公表が必要なのですか?

 摂津市では、10年確率降雨(1時間あたりなら48.4ミリメートル)に対応する下水道整備を進めていますが、安威川以南地域では整備が進んでいないところもあります。

 また近年、下水道の能力を超えるような大雨(ゲリラ豪雨)が全国的に増加しています。摂津市でも平成24年8月14日に1時間あたり約70ミリメートルの集中豪雨があり、浸水被害が多数発生しました。

 そこで、想定以上の大雨が降った際の地域の水害に対する危険性をお知らせすることで、市民の皆様の防災意識が高まり、浸水被害が減少することを期待して公表するものです。

 内水浸水想定区域図は、下水道の能力を超える大雨に対して、市民の皆様にお住まい、職場、学校の周りの浸水予測の程度をご確認いただき、日頃からの備えや対策をとっていただくために作成したものです。

内水浸水想定区域図作成より下水道整備などの浸水対策事業を優先すべきではないですか?

 内水による浸水対策については、下水道整備などによるハード対策と、内水浸水想定区域図作成によるソフト対策があります。これまでの整備により浸水は減少しています。

 また今後の下水道整備によって、さらに浸水想定区域が変わる可能性はあります。

 しかし、内水浸水想定区域図の対象降雨は、下水道の能力を超える降雨を設定しておりますので、整備水準での下水道整備が完了したとしても、それ以上の降雨があれば浸水は発生します。

(参考)内水浸水想定区域図の対象降雨:最大1時間に110ミリメートル

 下水道整備水準の降雨:最大1時間に48.4ミリメートル

また、高齢者や障がい者の方などの避難行動要支援者の対策も懸念されます。このようなことから、水害が生じる危険性のある地域の人命と財産を守り、被害を最小限にとどめるためには、内水浸水想定区域図をお示しするなどのソフト対策も重要です。

内水浸水想定区域図と洪水ハザードマップの違いは何ですか?

 内水浸水想定区域図、洪水ハザードマップとともに、浸水に対して円滑な避難行動や平常時からの防災意識の向上に活用されるものです。

 内水浸水想定区域図は、下水道や水路等の雨水排水能力を上回る大雨が降って、下水道や水路等の排水施設の能力不足や河川の水位上昇によって雨水を排除できないで発生する浸水を示したものです。

 一方、洪水ハザードマップは、主に河川の堤防の決壊や河川から溢れた水により発生した浸水を対象としており、河川が氾濫した際に、浸水が想定される区域の皆さんが、速やかに避難していただくためのものです。

 避難や日頃からの浸水に対する備え、対策については洪水ハザードマップを参考にしてください。

内水浸水想定区域図で着色されているところでは、大雨の時に避難が必要ですか?

 内水(下水道、水路からの浸水)では、浸水深がそれほど大きくならないため、2メートル以下の浸水深であれば2階以上へ移動する等、安全な場所へ避難移動することで被害を軽減できます。

 洪水(河川はん濫による浸水)が発生、もしくは発生する可能性があるため避難情報が発令された場合は、洪水ハザードマップに記載されている避難所への避難する必要があります。

 その際は、小学校などの防災行政無線屋外スピーカーや、市ホームページ、広報車、緊急速報メールなどで避難準備や避難勧告・指示を呼びかけます。

内水浸水想定区域図はどのように作成しているのですか?

 摂津市浸水想定区域図は、浸水シミュレーションに基づく浸水想定区域を表しています。

 下水道管きょや地形の状況などを下水道台帳や現地調査等で把握し、パソコン上にモデル化したものに雨を降らせ、下水道管に雨が流れ込み、管がいっぱいになるとマンホールから溢れだした雨水が低い土地に集まり浸水区域となる。といったシミュレーションを行っています。

今まで浸水したことがないところが浸水することになっています。間違っていませんか?

 過去に浸水していない場所でも、これまで経験した以上の大雨が降った場合には浸水する可能性があります。

 また、内水浸水想定区域図の降雨による浸水と、過去の浸水実績とは雨の降り方や河川の水位状況、土地利用状況(雨の流出しやすさ)等が異なる場合があり、実際の浸水の深さや範囲と異なる場合があります。

過去に浸水実績のあった場所が浸水区域になっていません。間違っていませんか?

 浸水実績の区域と内水浸水想定区域図が異なる理由としては、下水道整備などにより対策が施された場合、土地造成などにより地形が変化した場合などが考えられます。

 また、あくまでも下水道、水路の能力の不足によって浸水する箇所を示しており、落ち葉などが排水溝に詰まったことによる浸水や局地的な「くぼ地」などの微細な地形による浸水を表現していないためと考えられます。

過去の浸水実績や被害は反映されているのですか?

 浸水実績箇所については原因等を分析し、下水道管や水路の能力不足が原因の実績については、シミュレーション結果と整合しているかを確認しています。

土地が造成された場合や整備が進んだ場合は、浸水深が変わるのではないですか?

 土地が造成された場合や下水道の整備が進んだ場合は、浸水区域や水深が変わります。

川からかなり離れた場所なのに、なぜ浸水するのですか?

 下水道や水路に起因した浸水区域を示したものですので、大雨で下水道管や水路の排水能力を超えた場合は河川から離れた場所でも浸水が発生する可能性があります。

着色されていないところは、地下室でも安全なのでしょうか?

 浸水想定区域図は、道路の地盤面を基準として浸水が生じると想定される区域を着色しています。

 一方、着色されていないところであっても、道路面よりも低い宅地などでは浸水が生じる可能性があります。そのため、地盤面より低い場所にある地下室は、着色されていなくても雨水が流れ込むおそれがありますので注意が必要です。

現実にこのような被害が発生するのですか?

平成18年8月に豊中観測所で観測された降雨が摂津市全域に降るという条件で作成しています。(最大日雨量116ミリメートル、最大1時間雨量110ミリメートル)

実際の雨は様々な降り方をするため、計算どおりの浸水が現実に生じるとは限りません。また、今回の想定降雨を超える雨が降った場合は更に浸水区域が増える恐れがあります。

 なお、これまでの浸水実績と浸水想定区域を比較したところ発生箇所等が概ね整合していることを確認しています。

シミュレーションの条件設定はどのようにしているのですか?

 降る可能性がある降雨として、近年、近隣地域で大規模な都市浸水被害が発生した降雨で、豊中観測所で過去最大の1時間降雨量を観測した平成18年8月22日の実績降雨を条件としています。

最大日雨量116ミリメートル、最大1時間雨量110ミリメートル

床上浸水143棟、床下浸水551棟(豊中市、尼崎市、伊丹市)

なぜ、平成18年の降雨を対象降雨としたのですか?

 近年、近隣地域で大規模な都市水害が発生し、豊中観測所で過去最大の1時間降雨量を記録した降雨であり、市民の皆さんが想像できる・知っている降雨という観点から、平成18年8月22日の実績降雨を条件としています。

内水浸水想定区域図は、河川の氾濫は考慮されているのですか?

 河川の堤防が壊れて氾濫することによる影響は考慮していません。(河川水位の状況は考慮しています。)

河川の氾濫による浸水想定区域は、洪水ハザードマップを参考にしてください。

マップ作成に使用したデータはいつ時点ものですか?

 下水道の整備状況や、水路等のデータは平成25年2月時点のデータを使用しています。

 地盤高データは、平成21年のデータ(5メートルメッシュの標高データ)を基本としています。

 あくまでも平均値となっているため、局地的なくぼ地や盛土などの微細な地形を表現できていない場合があります。

 また、マップの背景図となる地形図は平成24年度の都市計画課で所管している1/2500都市計画図を使用しています。

将来、内水浸水想定区域図の更新はしますか?

 土地が造成された場合や下水道の整備が進んだ場合は、浸水区域や水深が変わります。

 摂津市では、このようなことも考慮して、下水道の整備状況に応じてマップを更新する予定です。

内水浸水想定区域図はどこで配布していますか?どこで閲覧できますか?

誠に申し訳ございませんが印刷物は配布しておりません。

閲覧場所

上下水道部庁舎(3階下水道事業課)、市役所(本館1階情報公開コーナー)、市ホームページ

説明会などは開催されるのですか?

要望があれば必要に応じて開催したいと考えています。

要望は、上下水道部下水道事業課(06-6383-1525)にご連絡下さい。

今後の周知方法はどのようなものがありますか?

 浸水対策はハード整備とあわせてソフト対策を行うことが重要であり、市民の皆様の自助と共助の意識の啓発を図ります。出前講座等、様々な機会をとらえて説明する機会を設けたいと考えています。